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水野南北 著 「修身実験録 一名・出世の直道」を読む その24 修身実験録&意訳(問答9)

問て曰く、

先生は朝寝せずして早天より起き働くものは必ず開運疑ひなしと教へたまへども、予は工人なるが故、夜業をなすことを幼年よりの常とす。依て早天に起ること能はず。いかがせば可ならんや。

 

答て曰く、

夜業をすること大いに悪し。夜分二時間仕事をせんと思はば、朝二時間早く起きて働くべし。然るときは太陽の榮え昇るがごとく、運気開けすすみて、次第に富貴長命なるに至らん。是れ天地の理なり。例ひ夜に入りて二時間稼ぐとも、朝起ること二時間遅ければ、気分悪しく諸事後(おく)るること多かるべし。これに反して二時間朝起するときは、心爽健にして、眠たき憂ひもなく、疲るる恐れもなければ、朝寝は貧窮の基ゐ、短命の礎なりと知りて恐るべし慎むべし。